大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和42年(オ)887号 判決 1968年6月18日

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人鎌田政雄の上告理由について。

所論指摘の事実関係に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らして肯認することができ、右認定判断の過程に何らの違法も存しない。そして、原審が確定した事実関係のもとにおいては、上告人に過失があるとし、上告人の消滅時効の抗弁が理由がないとした原審の判断は正当と認められる。原判決には、所論の違法はなく、論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨、事実の認定を非難するか、原審の認定しない事実を前提とし、あるいは原判決を正解しないで、これを攻撃するものであつて、採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 松本正雄 裁判官 田中二郎 裁判官 下村三郎 裁判官 飯村義美)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例